しあわせな旅|「下灘駅」からの絶景

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私にとって瀬戸内海はなんだか言葉にはできないとても惹かれてしまうものがあり
時々ぼーっと眺めるために少し遠出をすることがあります。

あの深いブルーグリーンともやがかかって見える小さな島々、穏やかで静かな波間を行き交う船。
高いところから見渡すと箱庭を眺めているような感じが大好きで。

あこがれの絶景を観に「下灘駅」へ

こもりきりの育児で心の疲れを感じた時、幸いにも古い友人が私を救う旅に付き合ってくれることになり、また瀬戸内海を眺めたいという希望を快諾してくれたので「ローカル線の旅」「瀬戸内海」というテーマで旅の構想をしました。

下灘駅は愛媛県伊予市にあるJR四国・予讃線の駅です。

映画やドラマの撮影に何度も使われたり青春18きっぷのポスターになったり
駅の目の前に広がる伊予灘は絶景で鉄道ファンのみならず多くの人が訪れます。

私たちは四国の玄関口と言われる香川県の高松駅から特急いしづちにて出発し、愛媛県の松山駅へ。
そこから少し足を伸ばして道後温泉で一息入れ、鯛飯をいただき、いよいよ下灘駅に向かって鈍行列車の旅へ。
電車の中は、ほとんどが学生さんや地元の方達で途中からたくさんの小学生が乗ってきたり、とてもゆっくりほのぼのとした日常に触れることができ、それはまさに私にとっての旅の醍醐味でもあるのです。

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旅という非日常

車窓からすぐそこに海が見える海岸線をゆっくり走る列車に乗って、慌ただしい日々でいっぱいだった私の頭も少しずつのびのびとゆるんでいきます。

小さな子供が一緒ならばこんなに少ない荷物では来られないし、目的の方向だけに向かってスムーズにあることもできないし、
何か惹かれたものを見るために急に立ち止まることもむずかしい。
海をゆっくり眺めていられないかもしれないし、友人との会話だけに集中して夢中になっておしゃべりすることもできない。

育児で息詰ることの多かった中、行きたい場所に行けて、気の置けない友人がいて、それらがすべて叶っているのだから、幸せすぎて何度も何度もひとりでにんまりしてしまうほどで、私はこの旅は一生忘れられないと思う。

しかし、この旅という非日常の幸せの裏には、慌ただしい日常の充実と幸せがあるからで
身軽さを喜ぶと同時に家族への愛しさもますという不思議な気持ちにも触れられました。

海とビールと贅沢な時間

さて、松山駅から約45分ほどで「下灘駅」に到着。そこで降りる客は私たちだけで乗る客も無し。
小さな駅舎は古くてかわいらしく、ホームには長細いベンチが2つとそれが収まるくらいの屋根があるのみ。
そして目の前はただただ瀬戸内海が広がる圧巻の風景。
その日は天気はいいものの、いかにも瀬戸内海らしく少しもやがかかっている、私の大好きな静かな海でした。

ベンチには近所のおばちゃんふたりが座って何かたわいもないことをお話ししているようですが私たちの姿を見ると場所を譲るように帰って行きました。
用意周到な私たちは、松山駅で買った缶ビールとちくわや松山名物のあれこれを広げて松山駅へ戻る電車が来るまでの1時間強を海を見ながら過ごすのです。

秘境駅とも言われるこの駅は、何かのついでには行けなくて、ただここに来るためだけに鈍行列車に乗るのです。
そして一度降りてしまったら次の列車を待たなくてはならない。駅以外に何もないこの場所で。
それは、感じ方一つで、なんて無駄な時間の過ごし方、ともなるし、この上ない贅沢な過ごし方、とも言えるもので
私にとってはこれもまた涙がでそうなほど幸せな時間でした。

帰路へ

だんだんと薄い雲が多くなってきて、夕日は期待できなさそうな雰囲気の中、帰りのレトロな列車が私たちを迎えに来たので、再び帰路につく旅先の人々の日常へ潜り込んだのでした。

下灘駅へは車で行くこともでき、松山駅から約1時間ほど。帰りの列車の時間の心配もありませんね。
また鈍行列車以外には食事と絶景を楽しむことができる「伊予灘ものがたり」という大人気の観光列車もあります。
今回のローカル線の旅とは違った、大人の余裕を楽しむ旅もまたよさそうです。

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